こんにちは!実は大学・大学院と社会心理学を専攻していた湘南の夫婦(妻)です。
昔から心理学に興味はあったのですが、大学院でなぜこんなに人の心理について学びたいのだろう・・・?と突き詰めて考えてみたところ、私は幸せ(と感じられる)な人の心理状態について学びたいのだと気づいたのですよね。社会人になってからもポジティブ心理学や幸福心理学についての本や論文を細々と追い続けていたので今回ご紹介する本の著者である、幸福学の研究者として有名な前野隆司教授の本も度々読んでいました。そこで今回は前野教授が星渉さんと共著で出版した「99.9%は幸せの素人」という本についてまとめてみました!心理学関連の情報収集では論文を読むことが多いため、こちらの本はとてもわかりやすくて幸福学についての本を初めて読む方にもとっつきやすい内容なのではないかと思います。
「序章:あなたの信じていることがすべて嘘だとしたら」のポイント
- 日々の頑張りは「生きるための努力」にはなっているが、「あなたを幸せにする努力」にはなっていない可能性が高い
- 世の中には、同じ年齢、同じ性別、同じ仕事、同じ年収、同じ場所に住んでいても〝幸せな人〟と〝不幸な人〟がいて、その違いは 「幸せになるための授業を受けたか、受けていないか」 の差だけである
- 大切なのは「知識の数」ではなく「できることの数」
- 人は、 自分の行動を正当化するために、本当は自分にとって損をもたらす選択を〝正しい〟と思い込み、しかも、 日々その選択を繰り返しながら過ごしてしまう。その結果、日常にモヤモヤを抱えて過ごすことになる。
「第1章:お金がすべてじゃないを言い訳にしたい」のポイント
お金は人を幸せにしてくれる・・・年収800万円までは。
→ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン教授の研究によると、年収800万円付近から、それ以上収入が増えても幸福度は変わらないことがわかった
「年収が2倍になっても、私たちの幸福度はたった9%しか上昇しない」
→2倍の年収にするには相当のものを犠牲にする必要があるのでは?(年収を2倍にするための努力と時間、労力を考えると9%しかあがらないというのも納得がいく)
では一体どうしたらいいのか?
科学的に幸せになる「お金の使い方」
稼ぐ金額を増やすのではなく、今あるお金の使い方を変えるだけで、幸福度を上げる方法があるようです!
その方法とは・・「モノ」より経験にお金を使う
ではどんな種類の経験にお金を使うとよいのか?
【科学的に証明されている幸福度が高まる経験の4条件】
①世の中とのつながりが実感できる経験
②繰り返し語ることができる思い出となる経験
③「自分がなりたいと思っている自分像」につながる経験
④「滅多にないチャンス」を得られる経験
上記の4条件のどれかもしくは複数あてはまる経験はお金を使ったことに対して最大限の喜びを得られる体験になる
こちらの書籍の中では即実践!行動レシピという得た知識を行動に移すためのレシピがあります。
私も自分にあてはめて考えたことをいくつかまとめておきたいと思います。
【幸福度を高める経験に関する行動レシピ】
①自分がこんなことにお金を使いたいと思う経験を5つあげる
②①の経験を幸福度が高まる経験の4条件にあてはまめて分類してみる
お金を使うときの見返りとは?
少しの金額でも他の人のために使うことで、私たちは幸福感という大きな〝見返り〟を得ることができる
【人のためにお金を使う行動レシピ】
どの場面で人のためにお金を使うかを決める
【稼いだお金で何をするか決める行動レシピ】
①稼いだお金でどんな経験をするか決める
②稼いだお金を誰のために使うかを決める
「第2章:嫌われる勇気は不幸の始まり」のポイント
ハーバードが75年という長期にわたり行ったハーバードメン研究によると・・
『幸せな人生を歩んだ人たち』は、人生で『温かな人間関係』を築くことができていた
(嫌いな人、生理的に合わない人と無理に仲良くなれという話ではありません。)
さらに・・!幼年期に母親との温かな関係が築けていた人は、そうではない人に比べて年収が約870万円も高い
という驚きの結果が。
温かな人間関係を築くために必要なこと、それは……「人を愛する能力」
ではその能力はどうやって高めたらよいのでしょう?
人を愛する力を強化する方法
「オキシトシン」というホルモンを増やす ことで、人を愛する力を強化することができます。 オキシトシンは「愛のホルモン」あるいは「幸せのホルモン」「 絆のホルモン」とも言われ、オキシトシンの脳内での分泌濃度が上がると、人を好きになる、人と仲良くしたくなる、人に共感する、人に親切になる、人付き合いでの不安が減少するとされています。
どうすればオキシトシンは増やせる?
- スキンシップ
- 心温まる映画を観る
- 一日一善ではなく「週一・5善」
友達の存在は、幸せに大きく影響
友達は数より多様性
科学的には、友達の「数」は私たちの幸福度に影響を与えはするものの、それ以上に「友達の多様性」のほうが影響する。